定年後のお金の本をAIに読ませて相談したら、2年で元が取れる制度が見つかった

定年後のお金の本をAIに読ませて相談したら、2年で元が取れる制度が見つかった

会社を辞めて個人事業主になったおっさんは、国民年金の「第1号被保険者」という立場になりました。

それまでは、国民年金なんて「毎月決まった保険料を払うだけのもの」くらいにしか思っていませんでした。会社員時代は厚生年金に加入していたので、正直あまり意識したこともなかったのです。

でも、いざ自分で保険料を納める立場になると、急に気になり始めます。「国民年金って、本当にこれだけなのか」「自分にも使える制度が、他にあるんじゃないか」と。

そこで思い出したのが、以前から気になっていた1冊の本でした。

気になっていた本を、電子化してAIに読ませた

その本が「会社も役所も銀行もまともに教えてくれない 定年後ずっと困らないお金の話」(だいわ文庫、頼藤太希 著)です。

書店で見かけて気になってはいたものの、なかなか手を出せずにいました。おっさんには、読みたい本、積んだままの本が他にも山ほどあります。

そこで今回は、自炊代行業者の「電シカ君」にお願いして、この本をPDF化してもらいました。そのPDFを、いつも情報収集や調査に使っているGemini Notebookに読み込ませることにしたのです。

「本をAIに読ませる」と何が便利なのか

Gemini Notebookは、読み込んだ資料をもとに回答してくれるのが特徴です。単に内容を要約させるだけなら、正直ここまで面白くはなかったと思います。

今回、便利だと感じたのはここです。

自分の状況を伝えたうえで、質問できる。

「50代で会社を辞めて個人事業主になった。国民年金の第1号被保険者になった。自分に関係しそうな制度はあるか」

こんなふうに、自分の立場をそのままGemini Notebookに伝えて質問してみました。本の中身をただ検索するのではなく、「自分の状況を前提にすると、この本のどこが関係してくるか」を聞けるわけです。

  • 本の内容を、キーワードだけでなく文脈で検索できる
  • 自分の状況(年齢・立場・働き方など)を伝えたうえで、関係する箇所を教えてもらえる
  • 気になったところを、何度でも掘り下げて聞き直せる

紙の本を最初から最後まで読んで、自分に関係しそうな部分を探し出すのは、それなりに骨が折れます。Gemini Notebookに相談する形なら、自分の状況に合う部分から先に教えてもらえるので、効率よく本の中身にたどり着けました。

「付加年金」という制度を教えてもらった

そのやり取りの中で出てきたのが「付加年金」という制度です。

おっさんは、正直こんな制度は知りませんでした。

付加年金は、国民年金の第1号被保険者(65歳未満の任意加入被保険者を含む)だけが利用できる制度です。仕組みはシンプルで、次のようになっています。

項目 内容
対象者 国民年金の第1号被保険者(65歳未満の任意加入被保険者を含む)
保険料 定額保険料に、月400円を上乗せして納付
給付額 老齢基礎年金の受給時に、年額「200円 × 付加保険料納付済月数」が生涯上乗せされる
回収の目安 老齢基礎年金を2年(24か月)以上受給すれば、納付した分を回収できる

数字がシンプルなので、損益分岐点がとても分かりやすいのが印象的でした。月400円を払うと、将来受け取る年金に「年額200円×納付した月数」が一生涯上乗せされる。つまり2年間受け取れば元が取れて、それ以降は生きている限りずっと得をし続ける計算になります。

もちろん、必ず2年以上受け取れる保証はどこにもありません。それでも、こういう分かりやすい数字で説明してもらえると、「なるほど、こういう制度もあるのか」と素直に納得できました。

市役所の窓口で、迷わず「つけます」と答えられた

面白かったのは、この後です。

種別変更の手続きのために市役所の窓口に行ったとき、担当の方から聞かれました。

「付加年金をつけますか?」

もし何も知らずにこの質問を受けていたら、その場で「付加年金って何ですか」と聞き返すところから始まっていたと思います。制度の説明を一から受けて、その場で判断するのは、正直ちょっと心もとなかったはずです。

でも今回は、事前にGemini Notebookとのやり取りで制度の中身を知っていました。だから窓口で聞かれたときも、迷わず「つけます」と即答できました。実際、そのまま申し込み済みです。

窓口で正式に案内された制度について、事前に知識があったおかげで、その場で納得して判断できた。これは地味に、良い体験だったと思います。

まとめ:本をAIに「要約」させるのではなく「相談」する

今回やってみて感じたのは、AIに本を読ませるときの使い方です。

「この本を要約して」とお願いするだけなら、AIらしい使い方ではあるものの、正直そこまで新鮮味はありません。

それより面白かったのは、「自分は今こういう状況にいるが、この本の中に関係することはないか」と、自分の立場を伝えたうえで相談できたことです。本の中身を検索するのではなく、本の内容に詳しい相手に、自分の事情を話して相談する。そんな感覚に近いかもしれません。

積んだままの本、気になっているけれど読めていない本は、まだまだあります。次に何か手をつけるときも、まずは電子化してGemini Notebookに読み込ませ、自分の状況を伝えて相談してみようと思います。