富士山に実際に登って初めて分かったこと|写真では伝わらなかった5つのこと

富士山に実際に登って初めて分かったこと|写真では伝わらなかった5つのこと

富士山、実際に登ってみたら想像以上だった

富士山に登ってきました。

登る前から、富士山の写真は何度も見ています。テレビやネットで、山頂の様子を見たこともあります。だから、ある程度は想像できているつもりでした。

でも、実際に登ってみると、写真や数字だけでは分からないことが、かなり多くありました。

今回は、実際に富士山に登ってみて「これは行ってみないと分からないな」と思ったことを書いてみます。なお、当日の時系列の記録は登山記録の記事にまとめています。今回はその続き、「登ってみて気づいたこと」の話です。

1.富士山は、写真で見るより圧倒的にデカい

今回、一番最初に感じたのがこれでした。「富士山って、こんなにデカかったのか」。

御殿場あたりから富士山を見ても、とにかく大きい。もちろん、今までにも富士山を見たことはあります。写真も撮ったことはあります。でも、実際に現地に立って眺めると、どうもスケール感が違います。

特に登っている途中で下を見ると、「自分、こんなところまで登ってきたのか」と思います。

ところが、あとから写真を見返してみると、「あれ?全然大きさが伝わってない……」となります。写真の中では、山頂付近の岩場も小さく見えます。その場にいたときは「うわ、すごい」と思ったのに、写真になると普通の風景になってしまう。

これは富士山に限らず、巨大なもの全般に言えることなのかもしれません。現地で感じるスケール感は、写真にはなかなか収まらないようです。

2.標高3,000mを超えると「歩く」ということ自体が変わる

富士山に登る前は、標高3,776mという数字は知っていました。でも、その数字を知っているだけでは、実際にどうなるのかは分かりません。

普段の感覚では、普通に歩けば時速4kmくらい。山登りなら、もちろんもっと遅くなります。

ところが富士山の上の方まで行くと、「え?こんなに進まないの?」という状態になります。実際、時速1kmほどしか進んでいませんでした。しかも、たった200〜300m歩くだけなのに、20分くらいかかります。平地なら数分で歩いてしまう距離です。それが富士山では、「200m進んだ!」という感じになります。

距離の感覚そのものが、おかしくなってくるのです。

3.「疲れた」ではなく、「足が前に進まない」という感覚だった

9合目付近まで来たあたりのことは、登山記録の記事にも書いた通りです。ここでは、そのときの「きつさ」がどういう感覚だったのかを振り返ってみます。

普段の登山であれば、「疲れたから休もう」という感覚になります。ところが今回は、少し違いました。疲れているというより、すぐに息が上がり、足が前に進まなくなる。少し歩いては立ち止まり、呼吸を整えて、また少し歩く。その繰り返しでした。

「高山病」という言葉自体は、登る前から知っていました。でも、それはあくまで知識としての言葉でしかありませんでした。標高3,000mを超える場所で実際に体を動かしてみて、初めて「ああ、これがそうなのかもしれない」と、実感を伴って理解できた気がします。

4.富士山では、人間の活動できる範囲がかなり制限される

今回、もう一つ驚いたのがこれでした。標高が上がると、単純に「疲れる」というだけではありません。

何をするにも時間がかかります。歩く。休む。水を飲む。呼吸を整える。そして、また歩く。普段なら何でもないことが、いちいち大変になります。

特に上の方では、300m程度進むだけでも、かなり時間がかかります。「人間って、呼吸や動作ひとつひとつに時間がかかるようになるだけで、こんなに活動能力が落ちるんだ」ということを、身をもって感じました。標高3,776mという数字を見るだけでは、この感覚はなかなか想像できません。

5.富士山は「日本一高い山」というより、やっぱり「すごい山」だった

登る前は、「日本一高い山だから、一度くらい登っておこう」くらいの気持ちもありました。

でも、実際に登ってみると、少し印象が変わりました。富士山は、単に「3,776mある山」ではありません。下から見ても巨大。登ってみても巨大。そして上に行けば行くほど、人間の活動能力が落ちていきます。

それでも、何時間もかけて一歩ずつ登っていく。そして山頂に立つ。

この一連の体験をしてみると、「日本一高い」という数字以上のものがあるなと感じました。

写真では残らないものがある

今回、写真をかなり撮りました。後から写真を見ると、「こんなところを歩いたんだな」という記録としては、すごく役に立ちます。

でも、写真を見ても、そのとき感じた「うわ、すごい」という感覚までは戻ってきません。富士山の大きさ。標高3,000mを超えたときの、体の動かしにくさ。なかなか前に進まない感覚。「あと300mなのに、まだ20分もかかるのか」という感覚。

これは、実際にそこに行かないと分からないものでした。

だから、富士山は一度登ってみてよかった

今回、50代になって富士山に登ってみました。正直、登る前は「日本一高い山だから、かなり大変なんだろう」くらいに思っていました。

でも、実際には、想像していた「大変」とは少し違いました。

  • すぐに息が上がり、足が前に進まなくなる。
  • 歩く速度が極端に落ちる。
  • 距離の感覚がおかしくなる。
  • 写真ではスケールが伝わらない。

こういうことは、実際に自分の足で登ってみて、初めて分かりました。11時10分、山頂に立ったときの感覚も、写真には完全には残っていません。

だからこそ、「一度くらいは、自分の足で登ってみるのも悪くないな」と思いました。

ただし、次に登るなら、前日の過ごし方は、もう少し考えたいところです。今回は、前日の移動からそのまま登山というスケジュールで、十分な休息が取れないまま出発することになりました。このあたりも含めて、富士山登山では「登る前後の過ごし方」も、かなり重要だったと感じています。

実はこの後、下山してから車中泊にも挑戦しました。その話は、また次回に。