借金は早く返すべき?|手元のキャッシュを有意義に使うという考え方

借金は早く返すべき?|手元のキャッシュを有意義に使うという考え方

「借金はできるだけ早く返したほうがいい」

おっさんも以前は、そう考えていました。住宅ローンを組んだときも、最初の10年間は住宅ローン控除があるので、その期間は繰り上げ返済せずに借りておく。そして控除が終わったら、残りを一括返済する。そんなつもりでいました。

ところが、あるときふと思いました。本当に、手元のお金を使ってまで借金を返す必要があるのだろうか?

住宅ローンは、あえて残すことにした

住宅ローンの金利が1%程度で借りられるのであれば、そのお金を使ってローンを返済するより、手元に残して運用したほうがいいのではないか。そう考えるようになりました。

もちろん、投資には元本割れのリスクがあります。住宅ローンは返済すれば確実にその分の負債が減りますが、投資のリターンは確実ではありません。

それでも、長期的に運用するのであれば、「低い金利でお金を借りて、その分のキャッシュを運用する」という選択肢は十分に検討する価値があると思っています。

そのため、住宅ローン控除が終わった現在も、ローンを残しています。以前は「借金は早く返すもの」だったのが、「低コストで借りられる資金を、どう有効活用するか」という考え方に変わりました。

奨学金も「借りないほうがいい」とは限らない

子どもの大学進学では、奨学金についても同じようなことを考えました。奨学金には無利子のものもあれば、有利子のものもあります。おっさんの場合、最大で3%程度の利息が発生する可能性がありました。

3%と聞くと、「そんなに高い金利なら借りないほうがいい」と思うかもしれません。一方で、手元のキャッシュを大学の学費などにすべて使ってしまうのではなく、ある程度借りて、その分の資金を手元に残しておくという考え方もできます。

ただし、ここには住宅ローンとは違う問題がありました。

「借りられるだけ借りる」はやめた

奨学金は子どもの口座に振り込まれます。ここが住宅ローンとは大きく違うところです。親が資金を管理している住宅ローンと違い、子ども自身が使えるお金になります。

そして、「お金があったら、あっただけ使ってしまうのでは?」とも思いました。

本当なら、借りられる上限まで借りて、その分を手元に残しておきたい。でも、それでは子どもの浪費につながる可能性があります。そこで、借りられる最大額ではなく、必要な金額を考えて借りることにしました。

つまり、「借りられる額」と「借りるべき額」は違うと考えたわけです。

手元のキャッシュには価値がある

この2つの経験から、以前とはお金に対する考え方が少し変わりました。

借金を見ると、「いくら借りているか」「いつ返済するか」ばかりを考えがちです。でも、それだけではなく、「そのお金を借りることで、手元のキャッシュをどう使えるのか」という視点も大切だと思っています。

例えば、100万円を借りているとしても、

  • その100万円をすぐ返済する
  • 手元に残して生活防衛資金にする
  • 投資に回す
  • 教育費など別の用途に使う

では、意味がまったく違います。

もちろん、借金には金利があります。だから「借りられるなら、どんどん借りればいい」という話ではありません。借入金利、運用利回り、リスク、そして自分がそのお金を管理できるか。これらを考えたうえで判断する必要があります。

「借金=悪」から少し離れて考えてみる

おっさんも以前は、「借金は早く返す」という考え方でした。でも今は、「借金そのものが悪なのではなく、条件の悪い借金をすることが問題」と考えています。

低い金利で借りられるのであれば、その資金をどう活用するかを考える。一方で、金利が高ければ、投資よりも返済を優先する。そして、借りられるからといって、必要以上に借りない。

結局のところ大切なのは、手元にあるキャッシュを、どこに置いておくのが一番有意義なのかということなのだと思います。

お金は「持っているだけ」ではなく、使い方を考える

住宅ローンを返済する。奨学金を借りる。投資をする。どれが正解ということではありません。金利や税制、投資環境、家庭の状況によっても答えは変わります。

ただ、おっさんは「借金は悪」「借りたらすぐ返す」という一つのルールだけで考えるのではなく、手元のキャッシュをどう活用すれば、自分や家族にとって一番有意義なのかを考えるようになりました。

お金は、持っているだけでは増えません。だからこそ、「今あるキャッシュをどう使うか」を考えることも、資産形成の大切な一部だと思っています。


⚠️ 投資リスクに関するご注意 投資には元本割れのリスクがあります。本連載は個人の経験に基づく情報提供を目的としており、特定の金融商品への投資を勧誘するものではありません。実際の投資判断はご自身の責任のもと、必要に応じて専門家にご相談ください。